こんにちは、青山です。
今回はサイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻(著:佐藤青南)のレビューとなります。


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「サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻」のあらすじ

楯岡絵麻は警視庁捜査一課巡査部長で取調官。行動心理学を駆使して相手の仕草や行動パターンから嘘を見破り、容赦なく相手を追い詰めていく姿から、絵麻(えま)という名前に引っかけて「エンマ様」と呼ばれている。
相手の嘘がすぐに見抜けてしまうため、日常生活では苦労することもあるが、学生時代の恩師を殺した犯人を捕まえるために努力した結果だから仕方がない。後悔と憎しみと愛を胸に、今日も彼女は被疑者の大脳辺縁系と会話する。

心理学を扱った作品の中では秀逸

心理学を用いた作品と聞かれて、パッと思い浮かぶものといえば、どうしても洋物になってしまいます。
日本ではあまり多くないですね。

やはり、海外の方が心理の分野ではリードしているのでしょう。
私は心理学が好きなので、日本でももっと心理学を取り扱った作品が増えてくれるといいなぁ、と思っています。

さて、このサイレント・ヴォイスですが、何種類もある心理学の中でも行動心理学をメインに扱っている作品です。
行動心理学とは、人間の行動を観察することにより、人間の心理を研究していく学問のことです。
この作品ではとりわけ、無意識に表れる顔や手や足などの動きに注目し、相手の嘘を見破っていくことに重きを置いていますね。かなり良く書けていますよ。

私も心理学には詳しい方だと思っていましたが、この作品を読んで自信を無くしましたもの。

どんな文献を参考にしたのでしょうね。
教えてほしいですよ。

娯楽作品として捉えれば早く続きが読みたい

ただまあ、感動したのも第一話だけでしたけどね。

第五話まであるのですが、後はもう第一話のバリエーション(変奏)でしかないですよ。
どんだけ“なだめ行動”っていう単語が出てきたことか!!!

食傷ですよ、完全に。

もっとも、その“なだめ行動”の有無によって相手の言葉の真偽を確かめることでしか、犯人逮捕までの茫洋とした航路を進む船の舵を切っていくことはできないのでしょうけれどね。
結局、心理学も万能じゃないってことですよ。
知識と観察力と論理力、この内のどれが欠けてもダメです。

心理学に興味があって、少しでも勉強に役立てたいと思ってこの作品を手に取ったらガッカリしますよ。
実際、私がガッカリしましたしね(笑)

しかし、心理学の教科書としてではなく、単純な娯楽作品としてなら、この本はおススメです。

主人公の絵麻さんが可愛いんですよ( ´∀` )
いわゆる一つのツンデレですね。

彼女の相方の西野圭介が羨ましいですよ。
毎日、彼女の暴言や暴力を頂けているなんて……(ドМかよ!? そうだよ!!!)。
この二人の恋愛模様を追っていくだけでも楽しいですね。

ちなみに、この作品はシリーズものです。
私はまだ、この第一作目しか読んでいませんが、早く続きが読みたくて仕方ありません。
ちょっと今から本屋さんに行ってきます。

 

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