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こんにちは、青山です。
平成最後の四月、私はTwitterで人気の【RTした人の小説を読みに行く】という企画を実行しました。
今回は、その時に感じたことを赤裸々に告白したいと思います。

お詫びします

まずは、私の企画にチャレンジしてくださった皆さんに感謝します。
最終的なRT数は120、リプライ数は80以上と、多くの方に参加いただき嬉しく思っております。
反面、私の想像の範疇を超える作品数に戸惑いました。

私は、本企画を実行するのは初めてでしたし、さらに『良いものは良いと言うし、悪いものは悪いとバッサリ言う』とハードルを上げておいたので、参加者は30人くらいだろうと推測していたのですが・・・。
見通しが甘かったですね。

そのせいで、私の許容量を完全に上回ってしまい、リプライしてくださった方の作品しか読めなくなってしまうという事態に陥ってしまいました。
加えて、リプライしてくださった方の作品の中にも、私の勝手な判断で読むのを見送らせていただいたものや見落としてしまったものもあると思います。
誠に申しわけありませんでした。深くお詫びいたします。

異世界ものが多すぎる!!!

さて、謝罪が終わったところで本題に入りましょう。
ホントね、上のタイトル通りなんですわ。
≪異世界もの多すぎぃいいいいい!!!≫

いや、マジでキツかったよ!
なにしろ、リプライされた80作品の内の3分の1くらいが異世界ものでしたからね!
え?
なんでキツいかって?

読む側の立場になってみれば分かりますよ。
例えば、異世界ものの作品をハンバーグだとしましょう。
ハンバーグは大好きですよ、私。

でもね、一日三食、毎日食べられるかって言ったら無理でしょ?
食傷ですよ。
終いには吐き気すら覚えますよ。

「私の作品は他の異世界ものとは違うんです!」
って言われても・・・。
いくらソースの味にこだわっていたり、トッピングを工夫していたり、材料が高級だったりしたところで、結局は全部ハンバーーーーーグ!!!(井戸田かよ)

大同小異なんだよなぁ。
ホント、うんざり。
・・・でもまあ、別に悪いことはないですよ。
人気なジャンルだしね。
作者さんが書きたいものを書けばいいと思うよ。

ただし、読む側の人のことを少しは考えた方がいい。
端的に言うと、【コンテストに応募するときのこと】を考えろってことね。
似たり寄ったりの作品を書いていても1位にはなれませんよ。

趣味で書いているっていうんならそのままでいいでしょうけれど、作家になりたいっていうんだったら他の人と同じことをしてちゃダメですよ。
異世界ものっていうのは強固なプラットホーム(土台)が構築されているから、初心者が小説を書き始めるには最適でしょうが、慣れてきたら別なジャンルの作品を書くように努力しましょう。

・・・もっとも、今回の企画で読んだ異世界ものの中に、私を唸らせる作品が無かったわけではないです。
というか、超絶面白かった作品が何作かありました。
つまり、ジャンルって一番重要なことではないんですね。
最終的には“作者さんの料理の腕次第”だってことですな。

この三人を手本にせよ!

今回の企画に際し、“バッサリ言う”とハードルを高く設定しておいたのに、それでもなおチャレンジしてくる猛者だけあって、皆さん文章力は高かったですね。
とりわけ、下で紹介している御三方は巧いので参考にしてみてください。
あっ、あともう一人オマケで紹介します!
津久美とらさんは企画で知ったわけではないのですが、あまりにも巧いので・・・。

作:書く猫  
タイトル:羊飼いと亡国のお姫様  
ジャンル:ハイファンタジー  
種別:長編(連載中)
http://ncode.syosetu.com/n6275fk/

羊飼いの少年が主人公のジュブナイルファンタジー。
私は3話までしか読んでいないのですが、本作の素晴らしさは十分にわかりました。
というか、1話を読んだ時点でわかりましたよ。
良い作品というのは、そういうものです。
皆さんにも感じてほしいなぁ、この文章の温かさを。

作:円$fin@小説家になろう  
タイトル:東凶アンダー・ザ・ロリヰタ 
ジャンル:ローファンタジー  
種別:長編(完結済み)
http://ncode.syosetu.com/n1477eq/

格闘小説です。
本作の何が凄いって、その戦闘描写ですよ!
私はアクションが好きで、漫画でもアニメでも映画でも、たくさんの作品に触れてきました。
小説だったら夢枕獏さんと今野敏さんの作品を多く読んでいます。
なので私は、格闘については一家言を持っているつもりです。
そんな私が震えましたもんね!

作:アンデッド
タイトル:木徳直人はミズチを殺す
ジャンル:サスペンス
種別:長編(連載中)
http://ncode.syosetu.com/n9475eu/

優れた小説っていうのはね、一行目でわかりますよ。
「あ、これ巧い!」
ってなりますよ。
例えば、太宰治の“走れメロス”の一行目はこうだ。
【メロスは激怒した】
綿矢りさの“蹴りたい背中”はこうだ。
【さびしさは鳴る】
伊坂幸太郎の“重力ピエロ”だったらこうだ。
【春が二階から落ちてきた】
ね?
わかるでしょ?
そして、本作の一行目はこうだ!
【六畳一間のそのワンルームには死地の空気が充満している】
ゾックゾクするよねぇ~~~。
ここを読んだだけでグッと引き込まれるよね。
なにせ、“死地の空気”だからね?
死臭だったらもう死んでいるっていう表現だけれど、死地ってことはまだ死んでないってことだ。
・・・“まだ”ね。

作:津久美とら  
タイトル:みはる  
ジャンル:恋愛  
種別:短編
http://ncode.syosetu.com/n2608fk/

作:津久美とら  
タイトル:アイ・マイ・シー 
ジャンル:純文学? 
種別:長編(連載中)
http://ncode.syosetu.com/n8721fi/

「この人、桁が違う・・・」
私が津久美とらさんの作品を読んで最初に抱いた感想がそれだった。
細部にまで行き届いた描写、こだわり抜かれたレトリック、典雅な文体。
どんなに言葉を尽くしても、この良さを表すには足りない。

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