知らなすぎた男

こんにちは、青山です。
今回は知らなすぎた男(ジャンル:コメディ/監督:ジョン・アミエル)のレビューとなります。

「知らなすぎた男」のあらすじ

ビデオ店に勤務しているウォレス(ビル・マーレイ)は、自身の誕生日を弟とともに過ごしたくて弟宅を訪ねるのだが、商談パーティーを邪魔されたくない弟は、ウォレスを演劇体験ゲーム「シアター・オブ・ライブ」に参加させる。
これは参加者が俳優に混じり、街中でドラマを演じることができるというもの。
スタート地点は公衆電話ボックスで、受話器を取ったらゲームスタート。しかし、ウォレスが取った電話は本物の殺し屋あてのものだった!

ビル・マーレイの自然な演技が鮮やかに光る!

もう何年前になりますかねぇ。

しゃべくり7という番組でクリームシチューの有田さん(お笑い芸人)が、お気に入りの映画を発表するコーナーで『恋はデジャ・ブ』(ビル・マーレイ主演)を挙げてたんですよ。

ビル・マーレイ主演の映画ってハズレがないってことも言ってた?(うろ覚え)ので、後日、レンタルビデオ店へ直行。
その店ではちょうどその時、タイミングよくビル・マーレイ主演作品が店長のオススメとして一画にまとめられていたんですよね。

なるほど、これは有田哲平の宣伝効果だなぁと思いながら、目当ての『恋はデジャ・ブ』を借りようとしました。そこでふと、そのDVDの隣にあった作品が気になったんですよ。

『知らなすぎた男』。

タイトルに惹かれましたね。
パッケージ裏のストーリーを読むと、ますます観たくなりましてねぇ。

コメディが好きなんですよ、私。
(映画だとコメディとアクションとホラーばっかり観てます)

なので、『恋はデジャ・ブ』と『知らなすぎた男』、両方ともレンタルすることにしました。
その結果、『恋はデジャ・ブ』よりも『知らなすぎた男』の方が遥かに面白かった!!!

いや、『恋はデジャ・ブ』も相当な良作ですよ。
ただ、『知らなすぎた男』の完成度が高すぎただけでね。
コメディの中でも、本作のような勘違いコメディが大好きなんですよ、私。

ドラマだと勘違いしている主人公の飄々とした感じと、それとは対照的な周囲の人達のシリアスさ!
この温度差が爆笑の台風を巻き起こすんですわ。

でもねぇ、この作品の輝きを際立たせているのは“ビル・マーレイの演技力”ですよ。
とにかく自然なんです。
普通の役者さんだと、演技に“力み”が見られるもんなんですがね。
どういうことかというと、人って巧く演じようとすると、自分をそのキャラクターに近づけようとしますよね?
そうすると、動作に無理が生じるんですよ。
例えば、普段は大股でゆっくり歩いている人が、小股でせかせか歩く演技をしようとすると、絶対にギクシャクしますよね。キャラクターを意識すればするほど、自分の本質と乖離するから、動きや表情がぎこちなくなっていく。
だけど、ビル・マーレイの演技には、そういったズレが見受けられないんですわ。

等身大。

ビル・マーレイがウォレスを演じているというより、ビル・マーレイは最初っからウォレスだったんじゃないかと思えてくる。
ビル・マーレイ a.k.a ウォレスというか、ビル・マーレイ=ウォレスみたいな。

境界がほとんどないように感じられます。
正直、この役はビル・マーレイじゃなきゃ務まらなかったでしょうね。
だって、よく考えてみてください?
このウォレスという役柄は超難しいですよ。
“現実の中で役者を演じている”、と、【思い込んでいる人】を≪演じている≫わけですからね!
こんなややこしい役をナチュラルにこなすなんて無理ですよ、普通。

彼の演技が映画の設定や脚本と相まって、非常に面白かったです。
レンタルしたその日に、三回もリピートしちゃいました(笑)。
コメディ好きな皆さんへ、自信をもってお勧めできる作品です。

▼気になったら観てみてください(amazonへ遷移します)

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